[Ⅰ] ジジイの無謀な挑戦
ブログ、やりたかった模型趣味でお話しました通りの模型好きジジイですが子供の頃からラジコン飛行機を作って飛ばしてみたい!と言う願望がありまして、その願望の火種は66歳の爺になっても燻り続けています。
退職したら時間もあって自由になる小金もあって!なんて言うのは甘かった!市販のキットを購入するなんてとても女房には言えません、現役時代にコツコツと資金の積み立てをしておけば良かったなんて後の祭りです。
そんな思いで350mlの缶ビールを飲みながら至福の時間を過ごしていた或る日、飲み終わって空になった缶の軽さに、これで飛行機を作ったら飛ぶかもしれんなあ~と言う妄想が、退職したら何をして過ごすのか何て言う思いもあったからでしょうか嘱託勤務となってから、その妄想が出たり消えたりしていました。
そんな時期に作ったのがTAMIYAの1/32スケール零戦五二型で完成させた後にふと、アルミ缶でRC零戦を作ったら面白いかもしれない!誰も作っていないし本邦初!だぞ、と一人ニヤニヤ妙な誘惑が沸々と湧き上がって資金不足の発想からビールのアルミ缶を材料にして作り目処が付いてからサーボや送受信機そしてエンジンを買えばいい、そんな思い付きと言うか安直な考えで始めたのがオリジナル金属ゼロへの挑戦なのです。
何処で知ったのか忘れてしまいましたが国立公文書館には零戦の図面があって有料だけどコピーが出来る、何せ田舎の善通寺市ですから東京へは行けないし半ば諦めかけていたのですが既に市販本となっていて「海軍航空技術省編 零式艦上戦闘機図面集」株式会社原書房から2000年6月に新装版第一刷が、そして「海軍航空本部 取扱説明書 零式艦上戦闘機 」KKベストセラーズから2001年7月7日初版発行されており、それぞれ入手する事が出来ました。
ついでと言う訳ではありませんが戦艦大和建造秘録と言う図面入りの本もありましたので同時に購入しております。
戦艦大和建造秘録につきましては別の機会に紹介致しましょう。
因みに図面集が本体定価12000円、取扱説明書が5500円ですがバーゲンブックとして購入しておりますので余計な事ですが申し添えます。
嘱託の薄給とは言え働いていた時期ですから購入が出来たものの無給年金暮らしのジジイとなった今は中々に難しいですね!
参考ですが数枚その中身を紹介しますと。
図面集から
主翼構造図
同じく図面集から
胴体骨格図
取扱説明書から
表紙
同じく取扱い説明書から
主翼説明のページ
コピーとは言え当時は『軍極秘』の印と【空技廠軍極秘第01九二号ノ五三】の印が押されている海軍航空技術廠の図面とマル秘印の押されている海軍航空本部の取扱説明書を見て作るオリジナル模型!作ってみるかあ~と思っただけでワクワクします。
この無謀な挑戦!趣味だから出来る事なのですが、もう一つは自由時間の豊富な現役を離れたジジイだから出来る事なのでしょう。
RC零戦として作るのですが先ず決めなければいけない事は縮尺をどうするか、大きい方が作り易いのでしょうが限度はあるし小さくすると工作の難しさはあるでしょうが、それ以前に翼面積に対する自重が重すぎて素人でも飛ばないと判る。
高等数学を駆使して!何て言う芸当が出来ないジジイですから、そこは単純に八畳間スペースで作る大きさですから縮尺1/10が限度じゃないかな、と考え、購入した図面の要目から最大寸法と自重を見ると最大寸法である主翼幅12m、自重1,754Kgとあるので先に決めた縮尺1/10で模型を作ると主翼幅は1.2mそして自重を1.75Kg以下で作れば飛ぶぞ!!と決定したのでした、ホンマにこれで良いの?と言う思いはあるのですが。
購入した図面集の原本は「研究実験成績報告書」であり昭和16年(1941年)9月3日の日付がある報告書で1940年に試作機が完成した1年後の実験報告書と言う本の様です。
因みにこの報告書では機体自重量が1698.8Kgと表記されているのですが昭和19年(1944年)10月の取扱説明書では自重1754.0Kgと表記されていて重量の差が55.2Kgあり凡そ人間一人分重くなっています。
次回はオリジナル金属ゼロへの挑戦 2/ [Ⅱ] 製作構想と準備を書きたいと考えております。
取扱説明書にあるコクピットのイラスト
取扱説明書 緒言