2014年12月24日水曜日

オリジナル金属ゼロへの挑戦 5/

[]右主翼の製作 3/ 
[]-5 タイヤハウス隔壁の製作と取り付け

タイヤハウス隔壁の型紙製作


0.5mmアルミ板から切り出したタイヤハウス部品を翼本体に組み込む


[]-6 製作完了していたフラップと補助翼を翼本体に組み込む



 補助翼の蝶番を小骨番号⑬⑲㉕に差し込みマイクロビスで固定して取り付ける。


 フラップも基本的には同じであるがフラップは小骨番号⑤-⑥と⑦-⑧に開けられた穴(銅パイプを軸受としている)とフラップ蝶番に軸を通して組み込んでいる。
 
 やっぱり出来の不細工さが目立ちます、これ以上の仕上がりは困難かと!妥協です。

 蝶番の位置と構造が理解できると思います。

 []-7 折り畳み先端翼を翼本体に取り付けます。


 RC機として飛ばす事を最終目的としているので先端翼を折り畳み翼とする必要はないし、むしろ折り畳み翼とする事で構造も複雑となり又、強度の問題も出てくるのですが実機に少しでも近づけたいと言う拘りがどうしても、やれ!!と言うものですから、いや挑戦ですので成否はともかく、やってみる事にした次第です。

 こんな感じですが、シャフトにより蝶番を固定し更にそのシャフトが回転して外れない様にワイヤー状のスプリングで固定する様にしています。


  []-7 翼内燃料タンクの型紙製作と翼本体へ組み込み

 翼内燃料タンクに付いて、RC機としては胴体内部に適量タンクを設ける事になりますが少しでも実機に忠実にと考えると翼内タンクが無いのもガラン!として格好悪いので折り畳み先端翼同様の理由でダミータンクとして製作し取り付ける事にしました。


アルミ板に型紙を使って線引きして部品を切り出して製作したのですがタンク単体の写真がなく翼本体に組み込んだ写真を掲載します。
 0.5mmのアルミ桁と仕切り板に外板0.03mmのアルミ箔を巻き付けて製作
 こうやって作ってみると翼内燃料タンクは大きいですね、これが左右にあり、そして胴体内と落下増槽がプラスされるのですから。


 []-8 小骨番号①~㉕の全てを組み込み前後桁及び補助翼隔壁へT字補強材をとりつける

右主翼への小骨、タイヤハウス隔壁、翼内燃料タンクの組み込み、そして前後桁及び補助翼隔壁をT字部品で補強する。
 フラップ及び補助翼を小骨に蝶番軸を介して取り付け完了する。


次回はフラップ、補助翼のリンク機構の構築についてお話を致します。

参考図

海軍航空工廠の図面から折り畳み翼の構造説明図



海軍航空本部 取扱説明書からフラップ構造図


補助翼構造図(蝶番構造図)


1/10模型フラップ構造図(蝶番構造図)


磨臼山(すりうすやま)

♪金毘羅 々 追風に帆かけて
  シュラシュシュシュ
  まわれば 四国は
  讃州那珂の郡
  象頭山
  金比羅大権現
  一度まわれば♪
  ・・繰り返し・・

 お座敷遊びなんて経験はないのですが恐らく昔はお座敷に芸者をあげて唄われたであろう歌詞にある象頭山は昔から観光地として広く知られ過の森の石松も詣でた金刀比羅神社がある山です。
 家の窓からも見える象頭山ですが、その手前にある標高121mの小山が今回、ブログの題材とさせて頂いた「磨臼山」なのです。


 終の棲家とした我が家の庭から見える奥の山が象頭山(象の頭と鼻にみえませんか?)で手前に在る低い山が「磨臼山」です。


 善通寺市の農業は米と麦の二毛作で家の庭先は一面に田圃が広がっています。

 その磨臼山の一片に女房実家の土地がありまして甘がき、ミカンそして枇杷の木などが少々あり又、孟宗竹ではないのですが密生している結構太い竹があって、その竹を切り出して垣根に利用したりしておりました。
 善通寺に住み身近になった磨臼山ですが、この山のテッペンはどうなっているのだろう?
何と言うか表現し難いのですが子供の頃に感じた冒険心めいたものが沸々と湧いてきて登ってみようと5年前になりますが2009年の春に登ったのを思い出しました。
 地図の下に四角に囲んだ場所が実家の所有する一片の土地ですが、そこから道はないのですがテッペンに向かってイザ!出発。
 勿論、121mの低い山とは言え一人登山は危険です、5年前と言っても既に62歳のジジイですから若い同伴者を伴っての登山です。
 道なき道を登るのですが、同伴者が持っていたアップル社のアイホーンでしたっけ、そのアイホーンにある地図ソフトとGPSを頼りに登った軌跡を紫の線で記入しました。
 紫の線で示している登山の道程ですが右に折れるルートは結局、獣道も途切れ崖になったりしていて登れないと断念し戻り左ルートに変更して何とか登頂成功となったのでした。



  左ルートに変更し頂上らしい方向を目指してジャングルの道なき道を分け入ったのですが鬱蒼とする風景の変化に“こんな所で遭難したら笑い者になるぞ”と不安な気持ちを抑えながらの登山!・・全く小心者、丸出しです。


 登り始めて1時間弱でしょうか、そろそろ頂上が見えてきても良い頃じゃないかなと思ったとき、自然の造形とは思えない大きな岩が見えてきました。

 ふしぎ発見!!ですね、道なき道を登り見上げると巨岩が・・んん~ん、



 近づくと・・・・なにこれ珍百景にならんかなあ~


更に近づくと、こんな感じ、平らに削った岩を乗せる!これは自然の造形じゃないですよね~しかも、ここから見上げると正直、危ないなあ~と言う感じ!


登る前に実家の爺さんは頂上には大岩があると言っていましたし殆どの地元の人は知っている様ですが何で在るのか何時からあるのか知っている人はいない。
 昔は頂上へ登る正規の道があったそうですが何で無くなったのでしょう。
 頂上に登ると大岩の隣に「明治38年旅順陥落記念」と刻まれた石碑があり、その石碑には何かしらを固定したであろう錆びて朽ちた金具が付いていました。


瓢箪の意味は不明ですが恐らく戦時中の事でしょうか頂上に日の丸を掲げた人がいたそうです。
 善通寺は初代師団長であった乃木希典将軍の大日本帝国陸軍 第11師団が置かれた地ですから旅順陥落記念の石碑があるのは頷けます。
 標高121mと言う小さな山でしたが獣道もないジャングルを分け入る登山とあって少々の不安もありました、まあ~それでも、それなりの汗をかき登頂した達成感が何とも気持ちよく・・・チョット大袈裟ですかね。

うう~む!達成感が。 62歳のジジイですが5年前はやっぱり若い!



 下山し「磨臼山」をキーワードにインターネット検索をすると、大岩で感じた通りで古代の遺跡であるらしく4世紀後半の前方後円墳が在る山(磨臼山古墳)であると説明がありました。
 我が家の近くにしかも実家の畑がある山に古墳があるとは、善通寺に住み2年にもなるのに知らなかった、自分一人では絶対に登らないであろう遺跡にビックリでしたね。

 日々のウオーキングルートに善通寺市民会館がありそのフロアーの角に磨臼山古墳から出土した石棺が展示されています。


立派な石棺ですね、それにしても頂上に在った巨岩と言い、この石棺と言い、コンナニも重い石を121mの山にどうして上げたのでしょうか・・ふしぎ発見!です。
 石棺には、こんな説明文がありました。


説明文に史跡有岡古墳群と書かれていますが善通寺市には古墳が点在しておりまして過日ですが一通り観て回りましたので後日のブログでお話を致しましょう。

2014年11月30日日曜日

オリジナル金属ゼロへの挑戦 4/ 


[] 右主翼の製作 2/
[]-4 主翼前桁と後桁及び小骨の製作
 今回は主翼にかかる荷重を一手に引き受けるメイン骨格である前桁と後桁の製作と主翼の組み上げを開始しました。
 海軍航空技術廠 研究実験成績報告にある図面から主翼線図と主翼前桁の図面を紹介します。

     主翼線図


     主翼前桁構造図


この主翼前桁の図面にある小骨間の数字を小骨番号①~㉖まで合計した数字と全長を記す数字、5M125と合わない(合計した数字は5M375)のです、これは先のブログにも書きましたが主翼線図から5M125は間違いで5M375が正しい様です。
 当時の製作現場ではこの図面で作る訳じゃないので誰も気付かなかったのでしよう。
 今になって重箱の隅をつついても意味がないのですがね。
 次に小骨の図面を見ると1/10と言うスケールと単純に考えても工程数が無限に思われる程に多くなりそうですし又、全ての小骨、翼型断面線図も無いので実機に忠実には無理だなあ~と即、妥協し㈱ディアゴスティーニ金属零戦の主翼小骨原寸図を参考にさせて頂きました。

     主翼翼型断面線図


      主翼小骨構造図


1/10スケール型紙の製作

     主翼前桁と後桁そして小骨①~⑨


主翼小骨⑩~㉖



 海軍工廠編の小骨とはかけ離れた構造となっていますが模型である事に甘えての形状としました。
 前桁、後桁、小骨ともに切り欠きどうしを噛み合わせる構造にしましたが、已む無し、と言ったところでしょうか。
 全金属製の1/10零戦を作って飛ばしてみる!何と無謀な、失敗断念は想定内・・と言っても現実味がなきゃあ、やる意味もないし、つまり妥協ですね。

製作した型紙を使って仮組をしてみる。

 切り欠きどうしをはめ込んで


何とか格好が付きそうです。


桁の補強材が抜けていました。

 海軍工廠編 主翼前桁の構造図にある様なT構造にする必要があります。
主翼桁のT字補強材の製作。0.3mmアルミにて折り曲げ加工。
極力実機に忠実な製作で挑戦しようと試みたが0.数mmの誤差が積算され大きな誤差を吸収できず又、加工の難しさと工程の多さから満足いく仕上げが出来ず実機構造による製作を断念した経緯があります。
 桁と小骨、及びその他補強材をスリットによるかみ合わせで組み立てる模型構造とすれば強度は損なわれるが組み立て精度アップと仕上がりの良さを期待できるので構造を模型構造にして再チャレンジをする事としたのは前述のとおりです。
 今回は0.3mmのアルミニウム板を折り曲げ加工してT字補強材(主翼桁前後・左右と上下の計8本と予備2本)に決定し製作を行った。

 加工については前回の実記構造での挑戦と同じで自作の直線折り曲げ加工冶具を使用した。


 補強材のT字折り曲げ順番については試行錯誤でスクラップを何本も作ってしまったが粗、確立した。
 仕上がりについては満足とは言えないもの20本近い加工を実施し写真程度の仕上がりを妥協点とした。

如何でしょうか0.3mmのアルミ板を下の写真の様に加工したのですが、これが中々に困難で出来上がった部品としての補強材・・うっう~ん、不細工!これ以上は無理とマタマタ妥協です。

0.5mmアルミ板から主桁等の細い幅で長尺部品を切り出すのに当初は金切り鋏を使用したが直線や寸法精度を得る為に治具に部材を挟み折り曲げる事での金属疲労を利用して切り出す事とした。


主桁のT型補強材も同様の治具を使用して部材を切り出しT字加工についても同様の治具に挟んで折り曲げて加工した。


主翼前桁と後桁の下部にT型補強材を取り付ける、上部は小骨他を組み上げた後に組み込む。


 先に作った補助翼、フラップ、そして折り畳み翼先端の位置を確認しながら主桁と小骨の切り欠きをハメ込んで組み上げる。
 小骨の切り出しについては①から順に切り出してハメ込む作業を繰り返し行う。


フラップと補助翼を小骨の蝶番に合わせて組み込んでいく。


主翼の折り畳み翼についても蝶番で繋ぎ合わせ折り畳み翼固定構造材を組み込む


以上、今回はここまでの報告にさせて頂きました、次回はタイヤハウスと燃料タンク?のお話です。