この手術では前立腺、精のうを摘出して尿道と膀胱を縫ってつなぎますが術後は尿道から膀胱に管を入れ外の蓄尿バックで採尿しています。
その管は本人にとっては鬱陶しくて早く抜きたいのですが如何せん、縫ってある尿道と膀胱が完全に繋がらなくては抜く事が出来ません。
先のブログでもお話しましたが2回に渡る膀胱~尿道間の造影エックス線検査でも漏れが確認されて抜く事が出来なかったのですが自然に繋がって漏れなくなるまで待つしかないと言う事で結局のところ管を付けたまま蓄尿バックを手で持って退院する羽目に。
退院して一週間、自宅とは言え管が入ったままの生活は長かったですねえ~、今度は大丈夫だろうと外来でのエックス線造影検査、結果は漏れ無し!良かったホット一安心、医師が大丈夫だねえ~管を抜きましょうと言って抜いてくれて・・やれやれ、身軽になって帰宅したのでした。
因みに2014年2月の人間ドックで測定されたPSA値は4.37と閾値を若干超えた値でしたが、その後の検診で測定されたPSA値の上昇は意外に早いなあ~、前立腺がんって進行が遅いと言う事でしたが、この数字の上昇には驚きと不安が。
進行が遅いから!何てノンビリ構えていたら大変な事になっていたかもしれません。
管を抜いて2週間後、外来での術後検診と今後の治療方針を決める為に泌尿器科を受診。
尿検査結果は潜血と赤血球と白血球が多少高いものの術後ですから問題無し。
気になる血液検査、PSAの値は0.084!!低い値でホット一安心、医師がこんなに低くなるとはと言い、これなら放射線治療だけでホルモン療法の必要はないでしょうと言ってくれました。
ホルモン療法について前立腺がんは、精巣や副腎から分泌される男性ホルモンの刺激で病気が進むと言う性質があるらしく、その働きを防ぐ療法の様です。
そうして泌尿器科の紹介で放射線科を受診し放射線科医師による診察そして治療方針が決められましたが照射線量等の話はありませんでした。
そうですよねえ~一般的には説明されても意味不明で理解はできないでしょうから。
放射線の治療回数は35回です、ええ~!そんなに長いの~!土日及び休日を除く毎日実施します。
副作用についても説明がありました。
技術の進歩により目的臓器(箇所)に高精度で焦点を合わせて放射線を当てる事が出来る様になりましたが周囲の組織に与える線量を0にする事は出来ないので副作用があります、特に前立腺の後ろ側には直腸があり腸は放射線によるダメージを受けやすい臓器であるために炎症を起こして下痢になったり下血があったりする事があります・・等々。
診察と説明後にCTシミュレーター室と書いてありましたが下腹部のエックス線CTを撮影して終了。
第一回目の放射線治療は翌週の月曜日からスタートです。
予約時間は9時
そうそう放射線治療期間中は禁酒!!と書いてありました、これが何とも辛い事なのですがショウガナイ!と帰宅日を含めて土日の3日間を晩酌で名残惜しんだ後は1ヵ月強の禁酒になりました、隠居ジジイ唯一の楽しみである晩酌が・・トホホ・・です。
放射線治療 1/35 第一回目の照射
何処の病院でもそうですが放射線治療とかアイソトープを使用する核医学検査は地下にあり、まあ放射線測定器や核医学検査機器の販売を生業としてきましたので多少なりとも知識はありましたから左程、不安はありませんでしたが、それよりも、そんな自分が患者として入室する事になるとは思ってもいない事でした。
治療器から出る放射線が直接治療室から出ない(漏洩)様に分厚いコンクリートで作られた壁とカタツムリの様に考慮された入室廊下を入っていくと、ありました!ガントリーと言うのでしょうかCアームと言うのでしょうか重量感ある照射口と位置決めの為のエックス線撮影装置がC型に配置され、その中央にベッドそして裏側には高エネルギーで高線量の放射線を作りだす装置が続いています。
ちょっと専門的になりますが簡単に言いますと装置名称をリニアック(直線加速器)と一般的には呼ばれていて加速された電子線をターゲットと言う金属に当て高エネルギーで高線量のエックス線を発生させ焦点を絞って幹部に照射する装置ですね。
文章だけではイメージが湧かないと思いますので下手な絵ですが書いてみました、こんな装置ですから知っているとは言え自分が患者として照射を受けるとなると何とも重圧感があり副作用の事などを考えるとちょっと不安でした。
左右に飛び出ているのがエックス線撮影装置で照射部位の位置確認をしているのではないかと想像しています。
装置名称であるリニアック(直線加速器)は後部のユニットでしょうか、ここで加速された電子線が上部の丸い部分にある金属ターゲットに当たって高エネルギーで高線量のエックス線が発生し焦点をもった放射線として下方に照射される。
素人の想像ですがこんな理屈でしょうか。
ベッドには装置方向に頭を向けて仰向けになって寝ます、勿論パンツを下げてですが予め腰の部分に3か所つけられているマークに装置の照射位置を合わせエックス線撮影後に照射の開始となります。
1回の照射は15~18秒でしょうか、回転しながら角度を変えて合計6回の照射を行っています。
トータルの照射線量について放射線技師さんに聞くと2Gy(グレイ)と言う事でした。
グレイ(Gray)と言う単位に付いて正しくは吸収線量でありインターネット検索によると放射線治療による医療被曝の線量を表す場合、医師は通常放射線治療をGyまたはmGy単位で処方する。
グレイは放射線の照射によって単位質量あたりの物質が吸収するエネルギー量。
退職して3年目、考える事すらないであろう放射線の単位について我が身の事でインターネット検索をするとは・・・・!
興味があり詳しく知りたい方はインターネット検索をしてみて下さい。
それにしても放射線測定器の販売をしていた会社勤めではμ(マイクロ)の単位が主で高くても数m(ミリ)単位でした、それがGy(グレイ)単位ですからね、人生の巡り会わせって考えてしまいます。
そんな放射線治療ですが今日で10日目を終了しました、今の所は副作用の様な症状はありません、このまま後25日間の長丁場ですが副作用もなく無事に終わって欲しいと願うばかりです。
禁酒も真面目に守っています、解禁が待ち遠しい。