2016年12月4日日曜日

オリジナル金属ゼロへの挑戦 23/ 尾脚と着艦フックの製作

 尾脚と着艦フック・・先ずは完成し胴体後部へ取り付けられた写真をお見せします、前回のブログに書きました水平尾翼の本組は操縦系統索の都合により本組は次回までお預けです。

 引き込まれた状態の尾脚と着艦フック



 着艦時の尾脚と着艦フック




【Ⅸ】尾脚の製作

 海軍航空技術工廠の図面から


 尾脚結構図を1/10寸法になる様に縮尺コピーし 製作図を作成する。


 0.5mmアルミ板から1/10展開図で部品となる板を切り出し組み立てる。

 尾輪との連結軸には適示寸法で切り分けた0.3mm・0.4mm・0.5mm真鍮パイプを組み合わせて製作、各可動部の軸受には0.3mm真鍮パイプをはめ込んでいる。

 尾輪は外形15mmφ・内径4mmφ・厚さ3mmの市販ゴムワッシャを使用し中央にアルミパイプと真鍮パイプを使って軸とし、両側を10mmφの真鍮平ワッシャで挟んで尾輪とした。


 製作手順については過日の主脚製作と粗、同じである。


 チョットピンボケですが尾輪とラダーは連動して動く様にしたい・・!?後で知ったのですが尾輪を左右に動かす回転制限装置(取説で書かれている名称ですが索で動かす三角形のリンク板)は所謂、舵を切る目的ではなく、むしろ滑走時に機体を直進させるための機構でした

 末尾に取り扱いに記述されている文章を記載しました。


 引き込み時の尾脚位置


 着艦・着陸時の尾脚位置


 【Ⅹ】着艦フックの製作

 ラジコン飛行機としての着艦フックは不要の物なのですが何か!?オリジナル金属ゼロへの挑戦なんて大層なブログ題にしているものですから、ここはスケール機として制作の拘りから作る事にしました。

 海軍航空技術工廠の図面から


 工廠の図面としてはこれしかありません。

 ここで着艦フックと書きましたが海軍では拘捉鈎(正式な名称の読み方は不明ですがコウソクカギと呼ぶのでしょうか)何れにしても解りにくいので着艦フックと呼ぶことにします。

 この図を見ると全ての動作は鋼索と連結したコクピットのレバーにより操作される様になっています・・複雑だなあ~尾脚は油圧なのに!?・・ですよ!?

 更に鈎のところはゴム紐で着艦フックが常に出る方向にゴム張力が張られています・・ええ~(*_*;・・ゴム紐を使っているなんて信じられませんね。

 せめてバネか鋼索だと思うのですが、何でゴム紐なのか・・ゴムって劣化しやすいですよね、鹵獲したアメリカ軍がこれを見て何と思ったのか・うん・・むむ・・謎ですな。

 オリジナル金属ゼロへの挑戦では着艦フックを作り後部胴体に収納した形で作りますが複雑すぎる事とラジコンでは不要なので操作する鋼索等は省略します。

 1/10製作図を書きました

 着艦フックは0.5mm、収納は0.3mmのアルミ板を切り出して製作しました。

 着艦フック


 収納筐に組み込んだ着艦フック・・着艦時の状態


 後部胴体に組み込み着艦時の状態


 飛行、収納時の状態です。


 完成写真です。



 次回は下図、操縦装置つまり方向舵(ラダー)・昇降舵(エレベータ)・尾脚の引き込み動作と尾輪の回転・・??(ここはゴム紐)を操作する索を張りサーボと連結、受信機を仮接続して操縦装置の試運転まで漕ぎつきたいと考えております、果たして上手く動かす事が出来るでしょうか!?


【海軍航空本部取扱説明書から】

 尾脚について特記事項

 尾輪求心装置


 離着陸及び地上滑走時、飛行機の方向性を良好ならしむため尾輪柱に求心装置を有す・・とあります。


 尾輪を制限桿により左右に回転させ滑走時(タキシング)の進行方向を決めると理解しておりましたが、この図を見ると制限稈の左右から伸びる2φ柔軟鋼索は緩衝ゴム紐に纏まって接続されています。

 ???と言う事は進行方向を決める為の機構ではないらしい・・・。
 取説の説明文で言う「離着陸及び地上滑走時、飛行機の方向性を良好ならしむ」とは??

 地上滑走時の方向を決めるのは垂直尾翼にある方向舵(ラダー)なんだあ~とここで初めて理解した次第です。

 尾輪並びに引き込み装置一般図



 拘捉鈎(着艦フック)について特記事項

取扱説明書の冒頭説明

「クロムモリブデン」鋼製鈎を装着せる超々「ジュラルミン」製槓桿(テコカン??)及び「クロムモリブデン」鋼製接続稈を自在接手式に2本のボルトにて結合す。

 結合部には横振れ止め装置を有し上下方向の作動を自由ならしめ左右方向は各、約15度以内作動可能とし、且つ拘捉鈎を常に胴体中心線上に復帰せしめる・・・とあります。


 拘捉鈎垂下装置

 他に拘捉鈎格納筐蓋もありましたが「拘捉鈎を装備せざる場合は空気抵抗を減少せしむるための蓋あり」と記述されていますので艦戦として運用する場合は蓋無しと言う事の様です。


 完成写真です。






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